第16回NFBT学術会議 新潟大会

「Anyone who has never made a mistake has never tried anything new.」~間違えてもいい、腕白に物語ろう!~

開催:8月31日(土)~9月1日(日)

会場:朱鷺メッセ

大会ホームページはこちら

https://www.tokimesse.com/

 新潟の地でブリーフセラピー以外のセラピーを身近に感じることが格段に増える中で、私自身も第14回福島大会や第15回京都大会のテーマに接続する「ブリーフセラピーらしさとは何だろう」という疑問に直面しました。そして、様々なオリエンテーションの先生方との交流やディスカッションを通じて、その特徴が「プラグマティズム哲学」にあることを再認識するに至りました。

 Social-goodやCorrectnessについて盛んに論じられる昨今にあって、社会が絶対精神に向けて歩みを進めるプロセスを“テーゼ”と“アンチテーゼ”の止揚による合(ジンテーゼ)への到達としたドイツ観念論哲学者ヘーゲル(G. W. F. Hegel)の思想が思い出されます。

 社会を前進させようとするその意気やよし。しかし、我々は唯一善の追求が独善へと至り、それが人間疎外を生み出してきた不幸があったことを歴史の中に見つけることができます。プラグマティズム哲学が持つ可謬主義的性格は、多様な出自や背景を持つアメリカにおいて連帯への希望を抱かせる思想だったのです。個々の多様性を包摂しつつ新たな連帯を作る、そのために私達は間違ってもいいから「本気で、そして腕白に語り合う必要があるのだ!」という事をプラグマティズム哲学の実践者として見つめ直す機会に第16回大会がなることを願います。諦観や放任や無秩序を擁護するためではなく、支援と連帯のためのプラグマティズム、それが新潟大会のメインテーマです。是非新潟にお越しください。

 

⽇本ブリーフセラピー協会第 16 回学術会議

⼤会⻑ 小林 智(新潟⽀部⻑)